令和元年にオープンした、落ち着いた雰囲気が魅力のバー。
ホテルのバーで13年勤めた経験もあるという、マスターの福里昌之さん。この店を始める前は別の仕事をしていたそうだが、奥さんの後押しもあり、以前からの夢だったという自分のバーをオープンさせた。デザインも設計も自身で行い、夫婦で壁や天井も塗ったというこだわりが詰まった一軒だ。
店舗探しの際に、隠れすぎず目立ちすぎないこの場所が気に入ったという福里さん。もとは別の町でさがしていたそうだが、今では「人情味のある堺東で良かったと思います」と話してくれた。
お酒はスタンダードなものを始め、ウイスキーやリキュールなどがずらり。その数は、200~300種類というから驚きだ。オープン当初はこの半分ほどだったが、お客さんが増えていくにつれて数が増えていったという。
特に人気なのは「季節のフレッシュフルーツカクテル」で、自身が手にとって、良いと思った素材だけを使うという格別の一杯。これを目当てにやってくるお客さんも多いそうだ。
フードはちょっとつまめるものからピザなどの食事系まであり、奥さんが作るペペロンチーノも有名。「また宣伝しすぎたら怒られるんですけど」とマスターは笑う。
「人とのつながりが一番だと思います。仕事をしていく上で、お話してだんだんと人とつながっていくので」と福里さん。
これからのお店づくりについては、若い世代から年配の方まで幅広い年代が訪れる店にしていきたいとのことだった。バーテンダーを目指している若者が来店することもあるらしく、次の世代を育てていきたいという思いも。「育てるって言ったら上からみたいになるんですけど……」と、控えめながら誠実な人柄が垣間見えた。
「お店は命」と、マスターが真面目にお店づくりに取り組んでいるので、誰もが安心して訪れることができるだろう。