
現在の店主がお店を運営し始めたのは2022年6月。
以前この場所で20年以上営業していた「囲炉裏の逸品」がお店を閉めることになり、女将からお店を引き継いだのが現在の店主だ。
もともと女将とは音楽仲間で、お店で開催していたオープンマイクイベントの音響スタッフを任されていた縁だという。
店名の「てげてげ」は、鹿児島でも使われる南九州の方言で「いいかげん」という意味。お店の名前を見聞きした人が、鹿児島の食材や料理、焼酎のお店なんだとわかってもらえるように、この名前にしたそう。
看板メニューは薩摩地鶏と六白黒豚を使った料理の数々。食材の販路の確保や薩摩焼酎の特約店との繋がりは、前のお店から引き継いでいるとのことで、厳選されたメニューには安心感がある。
ぜひ味わってほしい料理は、自慢の薩摩地鶏の鳥刺し。特に「漬け刺し」が絶品で、ニンニクを使用しない秘伝の味付けで、食感・脂身・塩分のバランスが生ハムのような感覚で楽しめるそうだ。
双璧をなす看板メニューの六白黒豚は脂身にも繊維があり、噛めば噛むほど旨味が強く出るのが特徴で、豚トロやバラ鉄板焼きが特にオススメとのこと。
また、堺東で長年愛される織田商店のお豆腐も、店主イチオシでメニュー展開している。
もともと料理のプロではなかった店主だが、サービス業歴12年の洞察力と持ち前のアイデアで、楽しみながら日々メニューや戦略を考えているそう。
地鶏の捌き方についても、鹿児島の師匠に教わって試行錯誤しながら自分自身の技術として身につけていったという。
食感・味覚・触覚など、自らの感覚をベースに、お客さんの声を反映しながら、日々メニューや調理方法の改良を重ねている。
お酒は芋焼酎を中心に、焼酎を常時60~80種類置いている。店主のおすすめは緑茶焼酎「知覧Tea酎」で、お茶の産地として有名な鹿児島県の知覧にある「知覧醸造」でお茶のマイスターが作った焼酎なのだとか。
地酒は鹿児島に限らず、季節ごとにさまざまな種類を取り揃えていて、「今後もみんなが知らないような面白いお酒を揃えていきたい」と店主は意欲十分だ。
毎月最終日曜に開催されるオープンマイクのイベントは、誰でも参加OKで来店した順番で歌ってもらうというもの。
チャージフリーで、お客さんたちは自由に歌って飲んで、楽しんでいるそう。
壁に書かれたステージ出演者のサインは、オープンマイクイベントと同様に前のお店からそのまま引き継いでいるもので、お店の歴史とお客さんとの絆が感じられる。
少人数でゆったり楽しめるカウンターのほか、木の温かみを感じられる大きなテーブルあるので、さまざまなシーンで使える居酒屋として頼もしい限り。
ぜひ一度足を運んで、こだわりのお料理とお酒を楽しんでほしい。