1995年オープン。
最初の店舗は商店街の入口近くにあり、4年ほど営業したのちに現在の場所に移転。
夫婦で営業されていて、ご主人が貝塚店を、ママさんが堺東店を切り盛りしている。
店内に入るとお店いっぱいに広がるコーヒーの香りが心地よく、壁や床のタイルからは懐かしいあたたかみを感じる雰囲気だ。
3フロアあり、喫煙と禁煙は階ごとに分かれている。1階は明るくお話上手なママさんとのお喋りも楽しいカウンター席。
2階は独特のデザインが美しい窓や個性的な家具が迎えてくれる落ち着いた空間になっている。
そして地下1階は重厚なカウンターがあり、レトロな雰囲気でゆったり楽しむことができる。
看板メニューは、なんといっても「王様の生プリン」
厳選したブランドの卵黄を使用したなめらかな生プリンで、メディアにも多数取り上げられた人気ナンバー1商品だ。
商品の誕生は、常連のお客様から「こんなん作って!」とお土産を手渡されたことに始まる。
アイデアマンかつ職人気質のご主人が味や作り方をイメージして開発し、改良を重ねて現在の完成形に。
スプーンがスッと入るほどの柔らかさなのに、形が崩れない極上の一品が出来上がった。
口に入れるとゆっくりと溶けていくような不思議な食感で、ミルクの濃厚さを感じる幸せの味。
バリエーションはどんどん増えて現在は16種類。
その全てを、今でもご主人が営業後に手作りしていうという徹底ぶりだ。
当然ながらコーヒーもこだわっていて、一番人気は「伊太利庵ブレンド」
さまざまなコーヒー豆を掛け合わせ、試行錯誤を繰り返して完成したそうで、常連さんはもちろんフラッと立ち寄ったお客様からの評判も良いのだとか。
30年間変わらないこだわりのコーヒー豆で、挽きたての新鮮な豆を1杯ずつドリップして淹れている。
火の入れ加減からドリップする工程までを非常に丁寧に行なっていて、普段は柔和な笑顔のママも、カウンターでコーヒーを淹れるときには真剣な目に。
そんな伊太利庵のコーヒーを、毎日飲まないとホッとできないという常連さんも多いのだとか。
また、お店の雰囲気にぴったりなコーヒーカップも種類豊富で、忙しいなかでも常連さんにはいつもと変わらないもので提供するなど、心遣いは欠かさない。
メニューの数は、コーヒーや紅茶、ジュースなどのドリンクに加えて、プリンやケーキに人気のパフェ、ミックスサンドやスパゲッティなど軽食なども含めると100種類を超える。
ママさんは「手作り」を大切にされていて、カウンターと厨房を行き来しながらコーヒーやフードの調理もひとりでまかなっている。
朝7時半から開店してモーニングを提供し、ランチから夜の営業までひっきりなしにお客さんは訪れる。
立地柄、お酒を飲んだあとの一服のために訪れるお客さんもいるそうで、遅い時間まで来客は絶えない。
ベテランの常連さんはもちろん、最近は若いお客さんも多く幅広い世代のお客さんに愛されている。
お母さんに連れられてきていたお子さんが、大人になっても通ってくれているというエピソードも。
「喫茶店というのは教会みたいな場所。みんな縁があって集まってくれているのだから、ここで喋ったりホッとしたりしてほしい。だから、ここを気に入ってくれたお客様には最大限の空間とサービスを提供したいと強く思っています。このスタイルを続けていけたら嬉しいし、お客様にとっても自分にとっても、心のオアシスのような存在でありたいです」とママさんは話してくれた。
ぜひ訪れて、穏やかな時間を過ごしてほしい。