スポット

寝具店

大黒屋ふとん店

寝ることの大切さを伝えたい、長年お客さんに寄り添ってきた寝具店

堺東商店街にある、布団や枕、パジャマなどを扱う寝具店。
店主の小林利恵子さんと美貴子さんの親子で切り盛りしている店で、もとは利恵子さんの夫の母親がやっていて、利恵子さんは嫁いできたのだ。
「主人が亡くなってから辞めたけど、婚礼布団を家族総出で作ってた時が楽しかった。懐かしいことが、いーっぱいあります」と話をしてくれた。
婚礼布団とは、染めや織物の高級な生地で作られたボリュームのある布団で、嫁入り道具として定番のものだった。そんな婚礼布団に使う生地の柄を選び、一流の職人さんとともに家族で作業していたのだという。
「最初は商売は手伝わんでええって言われてたから、お客さんが来たら恥ずかしくて中に引っ込んでたんですよ。それから見よう見まねで手伝って、50年がんばりました!」と利恵子さん。
外から2階のショーウィンドウを見上げると、今では滅多に目にすることがない「夜着」という綿入りの着物型の寝具が飾られている。長年ここでやってきたのだという歴史が感じられた。

利恵子さん曰く、「主人がこだわり屋やったから」とのこと。
布団に使う素材は厳選して、作業を外注する際も、綿は自分のところから持っていっていたそうだ。
それほど力を入れていた結果、「娘がここの婚礼寝具で嫁いだ」という方や「家族には近場でいいのにって言われるけど、うちはここって決めてるから」という年配の方など、長年通うお客さんは今でも多いのだという。
婚礼布団のあとはベビー布団が作られる。また、年数が経てば「打ち直し」といって、サイズを変えたり、新しい生地に綿を入れ替えて作り直すなど、寝具は人生の節目節目に新しくされていく。その何十年というサイクルに、利恵子さんたちは寄り添ってきたのだ。
今は寝具の販売がメインだが、長年やってきた知識と丁寧さは専門店ならでは。こだわりを大切にしていたご主人の意思を受け継ぎつつ、枕ひとつでも「素材で一番いいのはそばがら。でも、お客さん用であまり使わないならパイプ」と、用途によって素材のメリットとデメリットをきちんと教えてくれる。

跡を継ぐのは娘の美貴子さん。ネットでの情報発信も行っている。
「お客さんに、寝ることが大事ってもっとわかってほしい」と熱を持って話してくれた。
今は、良いものを使うということを知らない若い人たちが多いそう。手軽さから自分に合わない寝具を使って体を壊し、さらにお金がかかってしまうという結果になりかねないのだとか。
良い寝具は値段は張るかもしれないが、打ち直しなどのリフォームをすることで世代を超えて引き継ぐことも可能だという。
これまでこだわりがなかったという人も、確かな品質と丁寧な対応の専門店で、寝具を一度しっかり選んでみてはどうだろうか。

スポット情報

  • 名称
    大黒屋ふとん店
  • 所在地
    〒590-0077 堺市堺区中瓦1丁3−16
  • 営業時間
    10:30〜18:00
  • 定休日
    日曜、祝日
  • TEL
    072-232-0967
  • WEB

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