好みに合ったカクテルを楽しめる、オーセンティックバー。
落ち着いた雰囲気を醸し出す、洗練された内装。8席のカウンターには間接照明が当てられ、仄暗い明かりがお酒の味を一層引き立てているようだ。そして、カウンターうしろにはボックス席が。マスターの中原淳史さんは、この席を「カウンター待ちの席」と呼んでいるが、この場所でゆっくり飲む人も多いそうだ。
中原さんは数多くのカクテルコンペで入賞し、同業の人にも一目置かれる程の実力者。もともとはホテル内のバーテンダーとして修行を積み、その後、堺東駅の人気バーを任されることになった。そして2009年10月にこの店をオープンして独立。バーの名前は、当時この店の図案を作った人が「とりあえずBAR中原で作っておくわ」と図面に記入。それを見たお客さんが「この名前いいね」と言ってくれて決定したそう。中原さん本人も表札の文字を見て初めて「この名前いいかも!」と思うようになったのだとか。
カクテルのメニューはなく、スタンダードなものからお客さんの好みのものまで、その人に合ったカクテルを作ってくれる。マスターが好みを引き出し、店にある200から300種類のお酒やリキュールの中から特別な一杯を提供してくれるので、バーに行ったことがないという人やお酒の知識がない人もご安心を。スタンダードなカクテルにも店主独自のアレンジを加えているので、お酒好きな人でも新鮮な気持ちで楽しめそう。
フードメニューはおつまみだけでなく、がっつり食べられるものも用意。ご夫婦で夕食を食べに来るお客さんもいるそうだ。メニュー開発は、ホテル修行の際に同じホテルに務める料理人のレシピを見、自分なりにアレンジしたものなどオリジナルレシピばかり。独立前にプロに教わり、料理の腕を磨いたという。人気メニューは「和風カルボナーラ」。ほかにもパスタで作る焼きそばや、卵焼きをトルティーヤの生地に巻いて作る「卵のトルティーヤ」などオリジナリティあふれるメニューが並ぶ。
もうひとつ、バー初心者に優しいお店のこだわりが。カウンターの高さがほかの店よりも低くなっているのだ。足をついて座ることができ、マスターとも目線が合いやすくなっている。これは、来てくれたお客さんにリラックスしてもらえるように設計したのだとか。そう話すマスターの中原さんは、常に笑顔を絶やさず、その人柄で楽しい時間を作り出しているということがうかがい知れた。
カクテルを味わうのはもちろん、マスターと話をしに来るお客さんも多いそう。
ぜひ一度、ここでのゆったりとした時間を味わいに来てほしい。