1945年創業、親子代々引き継がれ現在の店主は3代目。
お店をスタートさせたのは店主の祖父で、もともとは寿司屋を営んでいていたが、戦後に時代の流れを読んで洋食屋さんに切り替えたそう。
船で料理をしていたコックの方を雇い、現在の味のベースを作ったという。
小さいころからお店を見て育った3代目は、2代目の引退をきっかけにお店の味を受け継いだ。
メニューはすべて、代々受け継いだ自家製のオリジナルレシピ。
「安くて美味しいものを提供するために、すべて手作りで、手を抜くことなく作るように」と教えられてきたそう。
人気メニューはハンバーグで、基本の「ハンバーグステーキ」から大きさが3倍になる「トリプルハンバーグ」までメニューに並ぶ。
ハンバーグはお肉を挽くところから始まり、丁寧に挽いたお肉をこねて作られている。
合わせるデミグラスソースはたっぷりのお肉と野菜を何時間もかけて煮込んだ鶏ガラベース。じっくりと作られたソースの深い香りは食欲をそそります。
まろやかなポタージュスープも自慢の一品で、牛乳たっぷりで甘みがあり、自家製クルトンとの相性ぴったり。
また、目玉焼きやエビフライのトッピングも人気で、好きな組み合わせを楽しめるというのもポイント。
「特別なことはせず、受け継がれてきたレシピに忠実に。代々続いてきたお店の味を守っています」と3代目は話してくれた。
お店だけでなく、デリバリー用のお弁当も大人気。日替わりメニューを月ごとに設定して、半径2~3kmエリアにお弁当1つから宅配しているそうだ。
現在はお弁当が忙しいため店内のメニューを絞っているが、今後はステーキやビーフシチュー、カレーライスなどの人気メニューも復活させる予定とのこと。
お昼どきにはビジネスマンや、長年通うご夫婦、家族連れの方など、地元の方でいっぱい。
建物も内装も創業当時のままで、レジやライトなどのインテリア、壁に飾られたオブジェから歴史を感じることができる。
そんな雰囲気のなかで長年愛されてきたメニューを味わえるというのも、このお店ならではの楽しみだ。
これからの目標をお伺いすると「もうすぐ創業80年ですが、100年を目指したいと思っています。昔ながらのやり方や、受け継がれてきた味を守っていきたいと思います」と話してくれた。
老舗洋食の味を楽しみに、ぜひ訪れてほしい。