2019年10月に堺銀座商店街にオープンした麻婆豆腐専門店。
府大前にある老舗中華料理店「花梨」の味を堺東でも食べられるようにと出店。「ちょっと飲みながら麻婆豆腐が楽しめる」というコンセプトで、一品料理やお酒も並んでいる。昼は休憩中のサラリーマン、夜は飲みにやってくる若者から高齢の方まで、幅広い層のお客さんが来店するそう。開放的な入り口は女性1人でも入りやすい。
お店のトレードマークはハスの花。その理由は「ハスは汚い泥の中でも咲く。私たちもどんなところでも花を咲かせていこう!」という花梨のオーナーの思いからだそう。そんなオーナーの元で修行を積んだという店長の段英典さん。料理人としての経験がなかった段さんだったが、修行を経てこの店の料理を任されることになった。
一番人気のメニューは四川麻婆豆腐定食。四川麻婆豆腐は中国醤油や花山椒など本場のものを使用しており、花山椒はサッと炒めて風味を引き出してからお客さんに提供している。スープは本店から受け継がれた秘伝のもので、味の決め手に。豆腐は口の中に入ったときに食感を味わえるように、大きさを調整して切っているという。料理が出てくる前に、中華鍋から立ち上る湯気も食欲をそそる。旨味と辛味がぎゅっと詰まり、白ご飯がどんどん進む逸品だ。
お子さん向けには、辛さ控えめのオーダーもOK。カウンターに一味唐辛子や生唐辛子の塩漬けなどの調味料も並んでいるので、好みで辛さの調整もできる。ラー油と山椒は自家製のもので、特にラー油は油から手作りしているというこだわりよう。
スタッフの渡名喜鈴歌さんに今後の展望を聞いてみると「最近は女性のお客さんも多く、女性目線でもっとお客さんが増えてくれたら嬉しい」と話してくれた。
そして、段さんの目標はずばり「自分の常連さんを作りたい」とのこと。「麻婆という料理を通して、お客さんや商店街の店の人とコミュニケーションを取り、お店の人にも『あの店がいいよ』と言われるようになれたら嬉しい。最終的には堺に貢献して、堺に住む人を増やしたい!」とキラキラした眼差しで希望を語ってくれた。まだ新参者だと本人は話していたが、段さんとのお喋りを楽しみにやってきて「ついでに麻婆を食べる」、そんなお客さんもすでにいるのだとか。
こだわりの絶品麻婆豆腐、ぜひ一度ご賞味あれ。