--> オレンヂドロップ - 堺ゴールデンゾーン

お店紹介

楽器販売・修理・バー

オレンヂドロップ

音楽を志す人の背中を押したい、楽器の販売・修理の店

楽器の販売・修理店とバーが合体した少し変わった店。
お話を伺ったのは、楽器の取り扱いを担当する、店主の原宏樹さん。
兵庫県の出身で、梅田の楽器店でアルバイトの面接を受けた次の日に阪神大震災に見舞われ、19歳の時にそのまま大阪に出てきたのだという。
自分にとっては憧れの場所だった楽器店で、修理や調整について経験を積んだそうだ。
2014年に、バーを担当する共同オーナーとこの店を立ち上げた。元は倉庫として使われていた場所を、自分たちで壁や床を作ったのだとか。
音楽専門学校でも修理について学んだ原さん。仕事のポリシーは「フロムプレイヤーサイド」、弾き手の気持ちになることだという。
楽器の弾き方は、その人の体格や癖によって異なる。修理・調整の際は、まず一般的な調整をしてから、その人の弾き方に合わせて最終仕上げを行うそうだ。

「堺ってなんかいいよな」
原さんにとっては、未知の街だったという堺。しかし音楽に関しては、堺から全国に羽ばたいていくバンドがたくさんいる。
「そういう人たちが、その境地にたどり着くっていうのは、その人たちの運も努力もある。音楽で挑戦したいと思う人たちのサポートをできる限りしてあげたいと思っている」と原さん。
自身も音楽活動をしてきた経験があり、その道のりの大変さを知っているからこその言葉だ。
ここにやってくるのは、先輩からのクチコミを聞いてやってくる高校生から、機材好きの70代の方まで幅広い年代のお客さん。
そんな人たちとコミュニケーションをとりながら、修理や楽器購入の相談に乗っていく。楽器販売で、新品は自ら問屋さんに出向き、試して「良い」と思ったものを仕入れる。
中古は「直る」と判断したものを、全部バラして修理して販売するのだという。状態については全て把握しているため、「部品をそのまま使ってるから、修理する時はお金かかるで」など、お客さんに情報をきちんと伝えるそうだ。
「『これでええわ』って仕事はない。『これでええんかな?』って常に問いかけていきたい。お客さんの物差しを超えていかないといけない」そう語る原さん。仕事への真摯な姿勢が感じられた。

今後は、お客さんに新しい提案ができるように、これまで以上に修理やカスタムパーツに特化していきたいそうだ。
楽器に使われる部品や素材は、どんどん新しいものが出てくる。時流に合わせながらも、この場所を維持していくことが目標とのことだった。
「若い人たちの背中を押していきたいし、これから音楽を始めたいという人には『こんな素敵な世界があるんだぞ』っていうのを伝えたい。そういう人らのお手伝いができたら、人生としては本望かなって思います。併設のバーも楽しい出会いの場ですよ。是非!」とおだやかに話してくれた。
音楽をやっている人はもちろん、興味がある人や一度離れたという人も、ぜひ一度足を運んでみてほしい。

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